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以前の本コラムにも書いたけれども、2015年2月27日~3月1日にかけて舞台公演をすることになった。年明けからは2日に1回の稽古があるのだけれども、今は月に一度ワークショップを兼ねた稽古会を実施しながら、少しずつ準備をしている。この日はようやく台本が完成し、関係者に配布された。

 

田町の「まごわやさしい」とは?

今回のコースメニューは、

 

・さつま芋とほうれん草のポテトサラダ

・ひよこ豆のシチュー

・木の子のさつま揚げ

・ごま豆腐
・豚の角煮わかめ餡

・鰤ご飯

・南瓜ぷりん

 

の計7品。

本業の仕事でも原稿を書くことはたびたびあるのだけれども、「書く」ということは誰にでもできるようであって本当に大変な作業だなと本コラムを書くようになってから痛感した。できたてほくほくの台本を持って「まごわやさしい」へと足を向けた。

出来た!と喜んではみても、書き上がっただけで実際に読み合わせてみると色んな不具合というか不具合が出てくる。この進行では役者の衣装替えが間に合わない!とか、ここからここまでの流れは観客側が退屈してしまうんじゃ!?とか、役者が役に命を吹き込み始めると山のように新しい課題が押し寄せてくる。これをどう修正していくのかを検討し、検証し、実験し、台本の落とし込み直すという一連の流れはしんどくもあるけれども、舞台を作り上げていく上で一番の醍醐味でもあると思う。

さて、これらの問題をどうしようかとテーブルに台本を広げながらにらめっこしていたら、さつま芋とほうれん草のポテトサラダが運ばれてきた。さつま芋の自然な甘みがああでもないこうでもないと言い合ってコチコチに固まっていた頭を少しほぐしてくれたように思う。続いて出てきたひよこ豆のスープの食感を楽しんでいるうちに、台本のことなどどうでも良くなってきてしまった。

今は食べることに集中する。うまいものをちゃんと楽しむことが大切だよね~と台本を放り投げて食事に集中してしまった。お店で考えようと思っていた台本のことは結局、何一つ解決しないままだったのだけれども、目の前の1つ1つに集中するって大切だよなぁとふと思った。山ほどある課題も1つ1つを順番に解決していけば、そのうちゴールは見えるでしょ!前向きに今の状況を楽しむのが良策だよね~と台本をバッグにしまい込み、最後の南瓜プリンに向き合うのだった。

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